竹村賢人さんが低温工学?超電導学会にて目前最好的足彩app6年度優良発表賞を受賞

2024/03/19
  • 地域環境システム専攻

受賞者
竹村 賢人 さん(地域環境システム専攻3年)

指導教員
坂井 直道 教授(工学部 先進国際課程)

学会?大会名
公益社団法人 低温工学?超電導学会

賞名
目前最好的足彩app6年度 優良発表賞

発表題目
Er-Ba-Cu-O 超伝導接合材を用いた Gd-Ba-Cu-O接合バルク超伝導体の接合部特性の制御

takemura

研究目的

超伝導体は低温に冷却することで電気抵抗がゼロとなり非常に強い磁場を発生させることができ、医療用MRIや磁気浮上列車等に利用されている。これまでは液体ヘリウム温度で動作する金属系材料が用いられてきたが、近年、安価な液体窒素温度で稼働可能なRE-Ba-Cu-O系超伝導体(RE:希土類元素)への置き換えが検討されている。ここで、実際の利用においては超伝導特性を維持したまま接続し大型化?長尺化する超伝導接合技術が重要である。しかし、RE-Ba-Cu-O系超伝導体は、結晶の粒界や異方性等により良好な超伝導接合を安定に得ることが非常に難しいといった課題があった。そこで本研究では、RE-Ba-Cu-O系バルク超伝導体の超伝導接合特性を劣化させる因子を明らかにし、さらに高特性の超伝導接合が安定に得られる作製条件を明らかにした。

研究内容

Gd-Ba-Cu-Oバルク超伝導体を融点の低いEr-Ba-Cu-O材料で様々な条件(結晶方位、成長速度、部分溶融温度、部分溶融時間など)において超伝導接合を行い、接合部の電気特性を劣化させる原因を明確にするとともに、高特性の接合が安定に得られる条件を明らかにした。


今後の展望

本研究により、特性を低下させない材料の大型化?長尺化あるいは複雑な形状の試料作製が可能となり、より多方面での超伝導体の利用が可能となることが期待される。